【判例4コマ】BBS事件(特)

特許判例「BBS事件」(最判H9.7.1)について、4コマ漫画を描きました。

この判例は、弁理士試験では超重要判例ですね。

国内消尽論、国際消尽論、黙示的許諾論など、いろいろな考え方が出てきて混乱しますよね。

4コマ×3(国内消尽論、国際消尽論?、黙示的許諾論)+1(まとめ)=13コマでお送りします。

4コマ漫画

まずは傍論で述べられた、国内消尽の話。

次は、「国際消尽は主張できるのか?」の話。

最後は、黙示的許諾論の話。

ざっくり内容

(1)国内消尽論

(2)黙示的許諾論

ポイントをちょっと踏み込んで解説

本判決では、「特許権者等が、国内において特許製品を譲渡した場合には、特許権はその目的を達成したものとして消尽し、その特許権の効力は当該特許製品に及ばない」としました(「国内消尽論」)。

これは、仮に譲渡等を行う都度に特許権者の許諾を要するということになれば、特許製品の円滑な流通が妨げられて、かえって特許権者自身の利益を害する結果をきたし、ひいては、特許法の目的にも反することになり、他方、特許権者が二重に利得を得ることを認める必要性は存在しないからです。

本事例では、「特許権者等が国外で特許製品を譲渡し、それが国内において販売又は使用された場合、日本の特許権は消尽しているのか?(国際消尽論が主張できるのか)」ということが問題になりました。国際消尽論を採用すれば、海外で売買された特許製品が日本に入ってきた場合、日本の特許の特許権者は権利行使できないことになります。

この点、最高裁は、国際消尽論を認めませんでした。

最高裁の立場は、以下のようになります。

(1)海外で売買された特許製品が日本に入ってきた後、日本の特許の特許権者が権利行使できるかは、日本が決めてよいことである(属地主義、特許独立の原則)。

(2)そこで日本では、「国際消尽論を否定して(=特許権者の二重利得を否定せず)」、日本の特許の特許権者は一応権利行使できるとする立場をとることにした。しかし、「流通の自由の確保」という観点から、所定の留保」を付していない場合は、日本の特許権で権利行使できないとする立場をとることにする。

留保を付さなければ、特許権者が、譲受人や転得者に、暗黙的に日本で特許権を行使しませんよと宣言しているのと同じなので、もはや特許権者は権利行使できないということになります。これを、「黙示的許諾論」といいます。

ちなみに「留保」は、「保留」という意味ではなく、法律用語で「適用除外」のような意味です。

参考

・判決文

参考 平成7(オ)1988裁判例検索

・文献

紋谷崇俊 「並行輸入」 特許判例百選〔第5版〕 54-55頁

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